漢方とドーピング 打撲の瘀血改善

まず初めに2017年から世界アンチドーピング機構により”ヒゲナミン”という物質が禁止になりました。

案外多くの漢方薬に入っていますので是非ご確認ください。

 

打撲というのはスポーツ障害というより完全に外傷です。以下に早く局所を回復させるかが重要です。

野球でいうところの打撲はほとんどがデッドボール及び自打球になります。(守備で腕に当たる場合もありますが)

デッドボール及び自打球の後にどういう処置を行うかが案外重要です。

デッドボール(以下自打球とまとめてデッドボールにします)は下腿部、太腿部、背部、上腕部にあたることが多いです。

基本的にはほっとけば治りますが、まれに血腫となり痛みがひきにくくなったりします。

そういった時に、瀉血あるいは漢方を用いて瘀血(おけつ)を改善していきます。

治打撲一方は熱を発散させる作用、血などの収斂作用、止血作用など打撲のための配合となっております。

桂枝茯苓丸は血行障害や血瘀(けつお)を改善するのに特化したような漢方で、あまり打撲などには使われず生理不順や生理痛、など血瘀からくる症状全般に使用します。

ちなみに私が帯同しているチームでは基本的に桂枝茯苓丸で瘀血の改善と、瀉血あるいは物療、アイシングにて消炎させ、圧迫固定などで早期回復を目指します。

しかし治打撲一方を使用される先生や、選手も多いかなと思いますが治打撲一方に含まれる丁子(チョウジ)にことしから禁止になった”ヒゲナミン”が含まれています。

ですので治打撲一方の服用は避けてください。

http://www.k-kenkyukai.com/nougekampo/kaishi/file/all/ZX201605.pdf 治打撲一方による腫脹軽減の調査

なので打撲・外傷での瘀血の改善は桂枝茯苓丸をお勧めします。