逆子の治療(逆子体操・お灸)

当院では逆子の治療をお灸によって行います。

逆子体操をされているがなかなか戻らない方、逆子のお灸を治療は行うが、なかなか産科の勉強ができない方は必読です。

 

妊娠中期までは30〜50%が骨盤位ですが、大半は自然回転し頭位になる。分娩時に骨盤位であるものは全分娩のうち3〜5%です。

頭位(正常)以外を胎位異常と呼びます。

胎位異常にもいろいろ分類があります。

縦位 縦位 横位 斜位
胎位 頭位 骨盤位
頻度 95% 5%
状態 正常 異常 異常 異常
分娩様式 経腟分娩 帝王切開or経腟分娩 帝王切開 帝王切開
いわゆる逆子

胎位異常のほとんどが骨盤位でさらに分娩時に骨盤位であるものは

全分娩のうち3〜5パーセントです。

基本的には多くが自然回転によって頭位になります。

 

骨盤位でも先進部の種類によって臀位、膝位、足位と分類されます。

骨盤位の原因(誘因)に関しては明確なものは全体のうちのほんの一部分です。

母体側

子宮の形態異常・・・子宮奇形、子宮筋腫

胎盤異常・・・・・・※前置胎盤、低置胎盤

その他・・・・・・・狭骨盤

※正常では胎盤位置は子宮洞筋部にありますが前置胎盤では胎盤位置が正常よりも子宮の下方に位置し、胎盤が内子宮口を覆います。低置胎盤は胎盤下縁が子宮口に近いが、達していない状態。

 

産科のベースでは妊娠30〜35週までは胎児の自然回転を期待し、逆子体操(胸膝位・側臥位法)を行います。

妊娠35週を過ぎたら、これに加えて外回転術を試みることがあります。

胸膝位・側臥位法

胸膝位で15分維持→側臥位になり胎児の自己回転を促す。

側臥位のポイントはは胎児の背中がある側を上にして休むます。

ここまでが簡単な胎位異常の概要です。

鍼灸師ですから外回転術などできるはずもなく、お灸での胎児の自己回転を促すことがほとんどです。

 

当院ではほとんどが30週を超えた状態からの施術になります。30週までは自然回転が大きく望めるためです。

30週から36週までは自然に戻ったのかお灸で戻ったのかは正直わからないですが、戻ればそれでOKです。

36週からでも回転した例もあり確率は五人に一人は頭位に戻るくらいです。

 

お灸の目的のイメージは胎盤、子宮への刺激を経穴(ツボ)にお灸を使って行い、その刺激によって胎児が自己回転してくれるという方法です。

使用するツボは、足の至陰、三陰交、胎児の向きによってお腹の温灸、さらに紐を使って距離を測る腰部のツボです。

ツボによっては直接お灸えを据えるため軽いやけどを伴いますが、35週を超えた場合はある程度の刺激がないと回転してくれません。

逆子のお灸は論文でもnnt7〜8(7人に一人は効果がある)というデーターもあるので、比較的効果がある治療法です。

当院では大学病院からのご紹介いただく事もあるため、リスクがある妊婦さんのご相談もお受けしてします。