腰痛には、何もしなくても改善する腰痛と、処置が必要な腰痛があります。処置が必要な腰痛の中で重大な脊椎病変を有し、早急に医療機関を受診しなければならない腰痛が存在します。この腰痛に特徴的な徴候をRed Flag(赤旗徴候)と呼びます。Red Flagを知らずに治療をすると、重大な疾患を見落としてしまうので、治療する人には必須の知識です。
- 発症年齢が20歳未満又は55歳以上
- 最近の激しい外傷歴
- 安静時に軽減しない非機械的疼痛
- 胸部痛
- 悪性腫瘍の既往歴
- ステロイド剤の長期使用
- 薬物乱用、HIV陽性
- 全体的な体調不良
- 原因不明な体重減少
- 膀胱直腸障害を含む馬尾神経症状
- 脊椎叩打痛
- 発熱
- 変形
どんな疾患の可能性があるか?
- 圧迫骨折
- 化膿性脊椎炎
- 転移性腫瘍
- 大動脈解離
- 尿路結石 など
上がRed Flagsと呼ばれる腰痛患者の症状です。腰痛を有し、上に当てはまる方は重篤な脊椎疾患や内臓疾患、悪性腫瘍などの疑いがあるため、早期に医療機関の受診を推奨して下さい。
