まず不妊症の定義から
「不妊症」とは、なんらかの治療をしないと、それ以降自然に妊娠する可能性がほとんどない状態をいいます。
特に病気のない健康な男女が妊娠を希望し、避妊をせず夫婦生活(セックス)を営むと一定期間内に大多数の方が妊娠します。しかし一定期間を過ぎても妊娠しない場合、その後いくらタイミングを取っても自然に妊娠する可能性は低くなるため、不妊症と診断することが出来ます。
それではどのくらいの期間妊娠しなかったら不妊症と考えられるのか、すなわち「この一定期間」とはどのくらいなのでしょうか。実は、不妊症と診断できる期間は、年齢によって異なっているのです。一般に、年齢が高い夫婦では妊娠できない期間(これを「不妊期間」とよぶことがあります)が比較的短くても、それ以降自然妊娠する可能性は低くなりますし、年齢が若い夫婦では不妊期間が比較的長くても、その後自然に妊娠する可能性は残っていることが多いのです。
(一般社団法人 日本生殖医学会より抜粋)
一定期間とはどれくらいかといえば一般的には1年間といわれています。
ここで重要なのは夫婦生活(セックス)の頻度です。回数は多ければ多いほどいいと考えています。
私の妻は多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)で無排卵という不妊症の代表格のような病気でした。
しかし現在は三人の子供がいます。
特別な不妊治療はしていません。
その当時したことをまとめると
・鍼灸
・毎日夫婦生活
・アロマ(イランイラン)
この三つです。
すると2ヶ月目に妊娠が発覚。検査の結果はやはり多嚢胞はありました。
またまたさらに子宮頸がんも見つかりステージは2Bです。
しかし出産後すぐに手術をする予定をしていましたが、お腹の子供が3600gと比較的大きかったからなのか
出産と同時に剥がれてガンが無くなったとお医者さんから言われ、手術をしなくてすみました。
ほぼ妊娠は不可能と言われたのに妊娠し、ステージ2Bのガンが出産後削げ落ちる。
こんな体験をしてしまえば、人間の力というものの底力の可能性を信じていまいます。
よって私は妊娠をするということに関しては、夫婦生活の頻度がかなりのウエイトを占めると確信しています。
もう一つ実体験を挙げると、当院の受付の女の子も子供が欲しいがタイミング療法をしているがなかなか出来ないということで、仕事終了後、毎回お灸をすえていました。
他にも体を変えるといってウエイトトレーニングもしましたが、2回くらいでやめちゃいましたが、お灸をして3ヶ月で妊娠が発覚しました。
しかしこれはお灸の力思うのには気が早い。
実は3月に不妊外来に行く予定をしていました。
なので一時タイミング療法を止めていたのです。
しかし夫婦生活はありました。しかもそれは排卵予定日から一週間もあとと、生理の1日前でした。
理論上ありえません。もしかすればその生理は着床出血だった可能性もあります。
ただわかることは理論外のところで受精したということです。
排卵予定日以外のタイミングで夫婦生活があるというのは子供を作るための行為ではなかったということです。
しかし、結果としてはそのタイミングで妊娠しました。妊娠から逆算すると、そのタイミングで排卵していたということです。
タイミング療法でしなければならないというストレスから解放されたから妊娠したのかもしれません。
その後、検査をすれば子宮内にポリープがあったそうです。これができなかった原因かもしれませんが、実際妊娠しました。
なので夫婦生活の頻度をあげる事がとても重要なのです。
タイミングだけでできる人もいてるし、できない人もいてる。毎月排卵しているかどうかもわかりません。ストレスを受けているだけで容易にズレてきます。
だから頻度をあげることでカバーするという方法です。
鍼灸による不妊治療はピンポイントの問題(卵巣や子宮)を解決するのではなく、身体全体の状態をよくしてあげる事に真髄があると考えています。また女性だけでなく男性側の治療も同じように必要ではないかと考えています。
しかし鍼灸をしないと出来ないかと聞かれれば答えはノーです。鍼灸をしなくても子供はできます。しかし、身体が元気なほうができやすいのはゆうまでもありません。
不妊治療、検査を真っ向から否定する訳ではありません。
無精子や精子の運動量の低下、などは調べないとわからないので一定期間夫婦生活で妊娠しない場合は検査をするべきだと思います。(タイミング療法はせずに)
しかし多嚢胞があればこれによって妊娠できないと思い込む、治療しなければ(焼かなければ)あるいは排卵を促して、正しい性周期にしなければ妊娠しないと思い込んでいます。これはかなりのストレッサーとなります。
自分の子宮や卵巣、周期など知ることはとても重要ですが、多嚢胞があっても妊娠しますし、生理不順でもします。
ただ性周期の乱れがあるためタイミングなどは当然測りずらくなっています。
それらを改善したいなら、生活習慣(食・運動・睡眠)さらにストレスを見直さなければなりません。
その補助として鍼灸は必ず役にたちます。
まとめ
・タイミング療法などは関係なく毎日する(無理なら頻度をあげる)
・そのための工夫を夫婦で考え、楽しむ
・PCO,PCOSなら妊娠する可能性はある
・PCOSや内膜症を改善するには生活習慣の見直しが必要
・鍼灸は身体状態をより良い状態にすることが一番の目的
・鍼灸治療は夫婦で行う方がよい。