バネ指(弾発指)

指が引っかかって伸びない。伸ばすときに痛い

 

こんな症状があればこれはバネ指(弾発指)の可能性があります。

バネ指とは指の腱及び腱鞘が肥厚変性を起こし引っ掛かりが生じてしまい、痛みを伴うものです。

簡単に説明すると、使いすぎて腱とそれを包んでる膜が腫れて上手く動かない状態です。

これらの多くは指を曲げ伸ばしするときにパチン、ゴリっ、がくっという様に動き、その際に強い痛みを発生させます。

原因は正直はっきりとはわかっていません。

手の使いすぎの方も大勢いらっしゃいますが、更年期障害・妊婦・糖尿・リウマチ・人工透析患者さんにも多くみられます。

 

上記の写真はひっかっかている状態です。そして◯で囲んでいる箇所にコブ状の塊が触知できます。

基本的に整形外科的治療法は局所の安静・固定・腱鞘内へのステロイド注射・手術(腱鞘切開)です。

注射、手術は効果がかなり高いと考えますが、当然副作用もあるかと思います。

ステロイドはコラーゲン変性、手術は術創周囲の癒着及びリハビリ不足による機能改善不良。

かといって整骨院等ではマッサージ・超音波これは副作用もなく安全ですが、効果が現れるのには時間がかかります。

鍼灸は個人的にはかなり効果が高いと考えます。

※成人弾発指に対する鍼治療の効果 という論文があります。

 

方法:弾発指 15 名 19 指を対象とし、無治療等の対照群は設定せず、全例に対して同一の鍼治療を行っ た。治療は障害指 A1 pulley 部で屈筋腱の橈・尺側に置鍼術(鍼刺入状態で 10 分間維持)を最高で 5 回(1 回 /5∼7 日)行った。毎回の治療前後に、弾発時疼痛と弾発現象の程度を、それぞれ無症状を 0mm、最も耐え難い症状を 100mm とした Visual analogue scale(VAS)で評価した。また、各症状の 初回治療前に対する 5 回目治療前の変化率を求め、50%を基準に改善の有無を判定し、改善の有無と 罹病期間の関係について調査した。 結果:弾発時疼痛、弾発現象の程度において、初回治療前から 5 回目治療前の VAS は、順に 57.1 ± 22.2(mm, mean ± SD)→ 26.0 ± 29.8、61.2 ± 23.1 → 26.1 ± 27.6 となり、有意な改善を示した。また、 初回治療時の直後評価でも、弾発時疼痛、弾発現象の程度の VAS は、順に 40.8 ± 19.6、44.3 ± 23.9 と なり、有意な改善を認めた。加えて、5 回までの治療で、疼痛は 4 指、弾発現象は 6 指に完全消失を確 認した。弾発時疼痛および弾発現象の改善の有無と罹病期間の関係に関しては、改善を示した方が罹 病期間が有意に短かった。

 

比較的効果的でかつ副作用も少ない侵襲的治療法だと思います。

かなり侵襲性は低いですが。

 

しかしさらに効果的な非侵襲的治療法がバネ指には存在します。

 

バネ指で困っている方がいればぜひ当院をご紹介ください。